執筆者、Rudrank Riyam。
Google の年次開発者会議である GoogleI/ O2022がぢょうど終わりました。これは、想像のはるかに超えるものでした! [Pixel Watch 関連の噂](https://www.cnet.com/google-amp/news/google-pixel-watch-rumors/)のように、真実であることが証明されたものもありますが、それらは特に驚くことではありません。開発者基調講演では、興味深く、予測しにくかった見どころが多数ありました。メインの基調講演の詳細はライフスタイルメディアに残しておきます(ただし、リンクはご提供しますのでご安心ください)。本記事では、Flutter 3.0、Firebase 拡張機能、**Wear OS 向け Jetpack Ccompose**など、Flutter と Android 開発者の皆様にぜひチェックしていただきたい興味深いものにフォーカスしてご紹介します!
Google I/O 基調講演
Sundar Pichai 氏は、基調講演の冒頭で、世界中の情報を整理し、普遍的にアクセス可能で有用なものにするという Google の使命を強調しました。
また、さまざまなソフトウェアの新機能やアップデートが発表されました。例えば、[Google 翻訳](https://www.gsmarena.com/google_translate_gets_support_for_24_additional_languages-news-54274.php)や[地図](https://www.gsmarena.com/google_maps_immersive_view_launches_this_year_to_give_you_the_vibe_of_a_place_from_afar-news-54275.php)、および[Googleドキュメントとミートでの自動要約](https://www.zdnet.com/article/google-io-automated-summarization-in-google-docs-serves-as-a-tldr/)、さらには、驚くべき[マルチ検索機能](https://www.androidpolice.com/google-search-local-multisearch-scene-exploration/)、[包括性に焦点を当てる](https://www.engadget.com/google-open-source-research-monk-skin-tone-scale-181233130.html)、Googleのソフトウェアとの同等性、セキュリティ重視、[マルチデバイスエクスペリエンス](https://www.blog.google/products/android/io22-multideviceworld/)など、実に豊富です!
ハードウェア面では、Google は手頃な価格ながらパワフルなPixel 6Aを発表しました。これは、ハイエンド Pixel のプレミアム機能の大半を備えています。そして、あっ、そうです、アルミニウム仕上げの Pixel 7 の予告も行いました! そして、よく噂されているGoogle Pixel Watchも忘れてはいけません!
この秋の Pixel 7 に Pixel Buds Pro や Pixel Watch を組み合わせれば、今年の Google の最高のマルチデバイス体験として機能するはずです。来年は Pixel Tablet もあるかもしれませんね。Pixel デバイスの全く新しいエコシステムが待っています!
開発者基調講演
ソフトウェアの各種新機能とハードウェアに関するサプライズを多数発表した素晴らしい基調講演の後に、アプリと開発者体験を向上させるための新しいアップデートについてご説明します。
Flutter の新機能
では、私たちのお気に入りのフレームワークである、Flutter の話から始めましょう! Tim Sneath 氏は、世界中の開発者が Flutter を使って、美しい UI を備えた 50 万個以上のアプリを複数のプラットフォームで素早く作成したことを紹介しました。
Flutter 3
開発者基調講演で、Google は Flutter 3 を発表しました! macOS と Linux の安定版リリースにより、このフレームワークを活用して、6 つのプラットフォーム、つまり、Android、iOS、macOS、Windows、Linux、Web に向けたアプリの作成を、単一のコードベースからできるようになりました。
各種新機能や改善点のリストは、Tim 氏の投稿、Flutter3 の紹介で調べることができます。
ちなみに、Flutter 3 は Codemagic ですでに公開されていますよ!
macOS および Linux の安定版リリース
Canonical は Flutter のサポートと Flutter SDK の Linux への対応に取り組み、現在は安定したリリースとなっています。macOS の安定版では、Intel と Apple シリコンの両方のマシンをサポートするために、macOS アプリ用にユニバーサルバイナリを作成できます。また、Flutter は、Apple シリコン上での完全なネイティブ開発をサポートするようになりました。
そして、Apple シリコンといえば、皆さんの大好きな CI/CD プロバイダーである Codemagic が、最初の M1 Mac mini ビルドマシンを一般公開したことを挙げずにはいられません! Flutter のビルドに圧倒的な速さをご利用ください!詳細は、ドキュメントを参照してください。
カジュアルゲームツールキット
また、Flutter チームは、モバイルでのカジュアルゲームの開発を加速させるための新しいツールキットを発表しました。Flutter のドキュメントには、全機能を備えたゲームテンプレートアプリを含む、すべての情報が掲載されています。
Flutter と Crashlytics
Flutter 開発者の 62%がアプリに Firebase を使用していることをご存知ですか? 信じられないような数字でしょう? Flutter は、Firebase との統合を完全にサポートしました。
特に、今回の統合の目玉は、Crashlytics の Flutter サポートで、簡単にエラーを調べ、ユーザーに影響を与える前に解決できるようになったことです。Flutter プラグインを追加するだけで、Firebase Crashlytics API を利用することができます。
さて、Crashlytics と Firebase の話になったところで、Firebase のアップデートについて探ってみましょう。
Firebase の新機能
Firebaseは、Google によるプラットフォームで、バックエンドサービスの作成、分析、レポート、アプリのクラッシュの修正、マーケティングや製品実験の作成などのためのツールを備えています。今年は、Firebase と Flutter や Android Studio といった他の人気 Google 製品との連携を強化することに重点を置きました。
Android Studio の「App Quality Insights」ウィンドウ
これらのネイティブ機能は、Android Studio 内で Crashlytics による問題の発見、調査、再現を支援するため、コンテキストの切り替えは不要です! その上、特定のクラッシュを選択し、スタックトレースに基づいてクラッシュを引き起こした Android Studio の正確な行に移動できます。
もし、まだ興味がわかない方にお伝えしたいのですが、App Quality Insights はさらに、クラッシュレポートに現れたコード行をハイライトすることで、コードの潜在的な問題を特定するのに役立ちます。それをもとに、調査や修正などができます。すべて同じウィンドウで!
Firebase の拡張機能
Firebase 拡張機能は、アプリに追加できる事前パックされたソリューションです。これは、自分で書く代わりに、既製のソリューションを使用することで、多くの時間を節約できます。これらは、Google や、Stream、RevenueCat、Algolia などのサードパーティのサービスから提供されることがあります。
また、**拡張機能イベント(Extension Events)**を使ってコードをカスタマイズすることで、必要に応じて拡張機能を変更することもできます。すべての拡張機能を調べるには、こちらをご覧ください。
Firebase アプリチェック
Firebase アプリチェックは、フィッシングや課金詐欺などの悪用からバックエンドリソースを保護するためのセキュリティ機能で、今回、開発者向けに一般提供されることになりました。データを守りながら、ユーザーも保護できます。
アプリチェックは以下に利用できます:
- Firebase
- Google クラウド
- API エンドポイント。
Android の新機能
今年の Google I/O で行われた Android のアップデートは、大きく分けて 2 つのトピックが中心でした:
- 開発者として、ウェアラブルや大型スクリーンが加わった端末間で、より良く連携するアプリを構築できます。
- Google は、ツールやライブラリの最新の機能強化により、開発者の体験と生産性を向上させます。
Wear OS 向け Jetpack Ccompose
Google 基調講演での Pixel Watch の発表により、Google は私たち開発者がWear OS 向け Jetpack Ccomposeで美しいユーザーインターフェイスと体験を簡単に作れるようにしました。
Wear OS 向け Compose ベータ版で追加された機能の詳細については、お知らせをご覧ください。発表の最後には、コードサンプルやコードラボなど、開発に役立つリソースが紹介されています。
ヘルスコネクト
さらに、当チームはヘルスコネクトも発表しました。これは、すべての Android 端末で健康データに安全かつ簡単にアクセスできるプラットフォームです。
Samsung Health、Fitbit、Google Fit がヘルスコネクトを人気のフィットネスアプリとともに採用したことで、ユーザーの健康・フィットネスデータにシームレスにアクセスし、アプリに書き込むことができるようになりました。ヘルスコネクト SDK を JetPack ライブラリとしてダウンロードして、楽しく実験してみましょう!
開発者の生産性
Jetpack Compose で作成したアプリのデモを用いて、Jamal 氏が最新の Android 開発について解説を始めます。最初に発表された新機能は、マルチプレビューアノテーションの構成でした。これは、複数の端末、フォント、テーマに対応した複数のプレビューを生成するものです。
Android 開発者として生活が一層快適になる 2 つ目の大きな特長は、「ライブエディット」です。これにより、コンポーザブルの更新をリアルタイムで確認できます。デモでは、リアルタイムに表示を更新し、楽に大画面に対応することができました!
Android Studio の新機能
この 2 つの機能以外にも、Android Studio には数多くの新機能が搭載されており、その詳細はこちらでご覧いただけます。また、今年のJetpack Compose の新機能の記事もぜひご覧ください。
前に進む前に、当チームからの 3 つのアドバイスをご紹介します:
- 最新の Jetpack ライブラリにアップデートし、Wear OS やタブレットでより良く動作するようにアプリを最適化します。
- Android Studio の最新プレビューをダウンロードします。そして
- Jetpack Compose ベータ版を体験してください!
拡張現実の新機能
Google は、同社のアプリで ARCore を使用する開発者の声に耳を傾け、世界中でスケールするアプリの構築、3D モデルへの容易なアクセス、機械可読性、ローカライズのサポートに重点を置きました。
ARCore Geospatial API
Google は、Android と iOS における新しいARCore Geospatial APIを発表しました。世界 87 か国で現実世界での没入感を加えることができるようになりました。地球をキャンバスにして、ユーザーに素晴らしい AR 体験を提供することを楽しんでください。こちらのドキュメントを参考に始めてみてください。
ウェブの新機能
高速化に関する朗報がいくつかあります! Google のチームは、大幅なスピードアップを実現し、Chrome のパフォーマンスを向上させるために尽力してきました。
また、ウェブアプリの改善に取り組んでいる方や見直している方にとって、web.devは、ウェブの未来を作る上であらゆるリソースを提供してくれる、必見のサイトです。
インターロップ 2022
もうひとつの興味深い発表は、どのようにして、主要ブラウザすべてが手を携えて、インターロップ 2022という取り組みのもと、15 の重要な領域でウェブのエクスペリエンスを向上させるのか、というものでした。こちらの記事で詳しく紹介しています。
次に見るべきものは?
Google I/O 2022 で何が発表され、何が改善されたのかについての概要がわかったところで、各講演や発表内容を詳しく探ってみましょう。こちらのプログラムリストをご覧ください。
Flutter
このFlutter の新機能についてのセッションでは、単一のコードベースから 6 つのプラットフォーム向けの美しいネイティブアプリを構築する方法について詳しく説明しています。
Firebase
Firebase のファンであれば、Firebase の新機能のセッションの探索をおすすめします。Firebase でユーザーに愛されるアプリを構築し、実行する時が来ました!
Android
ネイティブ Android の開発者様ですか?Android の新機能のセッションを見て、Android 開発に関する最新情報をすべてお聞きください。例えば、Jetpack、Android 13、ツーリング、パフォーマンスなど、盛りだくさんです!
結論
素晴らしいソフトウェア機能と全く新しい Pixel エコシステムを組み合わせて、Google は今年の Google I/O で素晴らしいプレゼンテーションを行うために長い道のりを歩んできました。Flutter、Firebase、Android のアップデートや改良は、あなたのアプリに追加できるもので、開発プロセスをわかりやすく、楽にするものです。
私たち同様に、Google I/O 2022 をお楽しみいただけたら幸いです。そして、まだご覧になられていない方は、ぜひ私たちの記事をご覧になって最新情報を取得してください。当社のSlack コミュニティにご参加いただいたり、Twitter で@codemagicio をメンションして、この講演のお気に入りの発表をぜひお知らせください。それでは、各種新機能を探求し、実験する、素晴らしい一週間をお過ごしださい!
再度のお知らせ:M1 Mac mini ビルドマシンは、Codemagic ですでにご利用いただけます。ぜひご使用になって、より高速な Flutter ビルドをお楽しみください。従量課金(pay as you go)の場合は、単に
instance_type: mac_mini_m1
を使用してお試しください。プロフェッショナルプランをご利用のお客様で、Mac mini M1 の試用版をご希望の方は、当社のカスタマーエンジニアリングチームにご連絡いただけますと、新しいマシンで迅速にグリーンビルド(成功ビルド)を実現できます!